診療内容

その１　 型取りを行う前に

かぶせ物の治療では、製作する補綴物（クラウンやブリッジ）と支台歯（土台となる歯）が、いかに適しているかによって、長持ちの度合いが決定されることになります。そのため、歯の型どりは重要な工程です。
もしも、歯ぐきが歯肉炎や歯周病で腫れている、隣り合う歯が歯周病でぐらぐらしているといった症状があるまま歯型を取ってしまうと、適合の悪い補綴物が製作されてしまうリスクがあります。歯ぐきや、歯の炎症をそのままに製作すると、補綴物をセットした後に、歯肉がやせて歯根が露出し見た目が悪くなることや、歯周ポケットにプラークが溜まりやすく、歯周病の悪化や、２次カリエス（虫歯を治療した跡から再度虫歯になること）といった悪循環が起こる可能性があるからです。
当院では、型どりの前処置として、お口全体のクリーニングや、歯石の除去を実施し、歯や歯ぐきの状態が改善したところで、精密な型どりを実施しております。長く快適にご使用いただく補綴物を製作するためには、大切な準備だからです。

その２　 マイクロスコープなどを用いた精密な技工物の製作

需要が高まっているセラミッククラウンやセラミックインレー、べニア治療の補綴物は、歯科技工士の熟練した技術が重要です。特に、審美性の高いセラミックによる補綴物を製作する歯科技工士を“セラミスト”と呼びます。
当院では、患者様のご希望や、歯科医師の方針を忠実に再現できるセラミストと契約し、補綴物の製作を依頼しております。マイクロスコープを使用し、より精密かつ精巧に、セラミックの強みである透明感や、ツヤ、グラデーションを付与した補綴物をご提供しております。

その３　 見た目だけではない仮歯

セラミック治療期間中、歯を削って歯型を取ったあと、補綴物の製作のため一定期間仮歯で過ごしていただく期間が必要です。当院では、単に仮の歯だからということで妥協はせず、支台歯の適切な保護、かみ合わせや審美性の確認といった点を重視した仮歯をご用意しております。仮歯期間中に調整や確認に、ご来院いただきますので、かみ合わせの不具合や、会話、食事といった日常行為での問題点、審美性で気になる点などありましたら、ご遠慮なくお伝えください。
患者様からの付け心地などの感想をもとに、仮歯の調整点を、最終的なセラミックの製作に反映し、より美しく機能的な補綴物を製作いたします。

• ①審美性

  臼歯部の場合でも、金属を使用した詰め物や被せ物は、大きく口を開けた際、他人からは、“黒い”詰め物や被せ物であることが目立ってしまいます。セラミックであれば、色調は臨在歯（隣合う歯）に類似し、透明感のある色調で製作することができるため、歯の治療痕を他人に気づかれることはありません。

• ②安定性

  金属の詰め物や被せ物は、長期間唾液にさらされることで、表面が酸化し黒ずんできます。同様に、歯に類似した色調で作られるレジンによる詰め物や被せ物で」は、レジンの性質上、経年劣化により色調が黄ばみ、臨在歯との馴染みが悪くなります。しかし、セラミックであれば、経年劣化による色調の変化が起こらない安定性の高い素材のため、詰め物や被せ物をセットした当時と同じ色調を保つことができます。

• ③安全性

  特に、金属アレルギーがある方には、金属を一切使用していないオールセラミック治療がお勧めです。オールセラミックの場合、唾液との緩衝によって金属イオンが口腔内に流出することを予防できます。また、金属を使用した詰め物や被せ物をセットした箇所の歯肉に黒ずみが起こるメタルタトゥーと呼ばれる現象を防止することが期待できます。

• ④口腔衛生の向上

  セラミック治療の場合、詰め物や被せ物の表面は、滑沢でプラークが付きにくい性質です。そのため、銀歯と比べて、一度治療した箇所が再度虫歯になる２次カリエスの予防や、歯周病の改善に効果的です。

• ⑤長期的に優れたコストパフォーマンス

  セラミック治療は、保険診療外のため、患者様の費用負担が大きいことがデメリットといえます。しかし、銀歯に比べて、口腔衛生の向上に高いメリットがあるため、2次カリエスや歯周病が悪化する可能性が低いことは事実です。そのため、再治療や、歯周病の悪化による歯の喪失などのリスクを最小限にでき、長期的に考えるとお口の健康に最適な治療方法といえます。

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セラミック治療は、現在ある虫歯や歯周病に対する治療の選択肢として以外に、以下の2つの問題に対する解決策としても有効です。

• ①以前治療した銀歯やレジン前装冠の置き換え

  過去に治療した銀歯が目立つ、レジン前装冠の黄ばみが気になるといった方には、セラミック治療による再治療がお勧めです。

• ②セラミック矯正

  前歯の凸凹した歯並びや、隙間の空いた歯並びを、セラミックの被せ物によって治療する方法をセラミック矯正といいます。セラミック矯正は、天然歯を削り、被せ物によって短期間で歯列を美しく整える治療方法です。
  天然歯を削るリスクや、適応となる歯並びが限られるため、まずは、セラミック矯正を多く経験している歯科医師に相談することが大切です。

当クリニックで扱う詰め物・被せ物

オールセラミック

セラミックのみで作製された修復物です。天然歯に近い白さを再現することができます。汚れが付着しにくく、耐久性にも優れているので、長期間使用することが可能です。金属アレルギーの方でもお使い頂けます。

メタルボンド

内側を金属で補強し、表面にセラミックを焼き付けた修復物です。適合精度が高く、まわりの歯の色に合わせて作製することができます。前歯や奥歯など、様々な部位で使用することができます。

ラミネートベニア

歯の表面をごくわずかだけ削り、そこにセラミックの板を張り付けることで、歯の形を整えたり、色を改善したりする方法です。すきっ歯などの歯並びが改善できるほか、ホワイトニングでは白くならなかった歯も、白くすることが可能です。

被せる歯だけでなく、まわりの歯も含めてコーディネートします

セラミック治療で被せ物を被せる時には、「ただ被せる」のではなく、歯茎の位置を改善して歯の長さを整えるなど、歯列全体のバランスを考慮しながら被せるようにしています。また審美性だけでなく、噛み合わせなどの機能性も重視して治療を行っています。
治療直後が美しいのは、当たり前です。その効果をできるだけ維持できるような、そんな治療を心がけています。

日本有数のセラミストが作製

当クリニックでは日本有数のセラミストに依頼して、修復物を作製しております。信頼の置ける歯科技工士ですので、安心してお任せください。

症例1

歯の表面をごくわずかだけ削り、そこにセラミックの板を張り付けることで、歯の形を整えたり、色を改善したりする方法です。すきっ歯などの歯並びが改善できるほか、ホワイトニングでは白くならなかった歯も、白くすることが可能です。

症例2

歯の表面をごくわずかだけ削り、そこにセラミックの板を張り付けることで、歯の形を整えたり、色を改善したりする方法です。すきっ歯などの歯並びが改善できるほか、ホワイトニングでは白くならなかった歯も、白くすることが可能です。

オフィスホワイトニング

当クリニックで行うホワイトニングです。歯に専用の薬剤を塗布した後、レーザーや光を照射して歯を白くしていきます。

ホームホワイトニング

患者様がご自宅で行うホワイトニングです。患者様の歯型からトレーを作製し、専用の薬剤を塗布して、それを一定時間装着することで歯を白くしていきます。当クリニックでは、ホームホワイトニングの薬剤として、治療中の知覚過敏が起きにくい「オパールエッセンス」を使用しています。

お口まわりの審美性をより高めるために

当クリニックでは、患者様のお口まわりの審美性をより高めるために、「歯のトリートメント」「リップパック」なども行っております。興味がおありの方は、お気軽に当クリニックまでお問い合わせください。また、ホワイトニング後のケアに役立てて頂くために、複数の歯磨き粉をご用意しております。コスメ感覚でお選び頂き、ご自分の歯の合ったものを見つけて頂ければと思います。歯磨き粉は、その場で実際にお試し頂くことができます。